俺は落ち込む度にある場所へと向かっていた。
海が見える小さな家。
小さな海の家だ。
時雨のおばあちゃんが切り盛りしている海の家。
ボロボロになった心は、おばあちゃんの許に勝手に向かっていた。
どうして俺の足がいつもそこに向かっていたのかは自分でも良く解らない。
でも、俺が信じられたのは決して親ではなく、おばあちゃんだった。
そして、俺も全く同じことを聴いたことがある…
迷子になった俺の心は、いつの間にかそんな言葉を呟いていた…
『ねぇ、おばあちゃん…。─…幸せって何なの…?』
苦しくて…
死んでしまいたくなる程、胸が痛くて…
…風によって斜めに降りつづける雨。
そこに、太陽は見られない…
蓮のために出来るだけ見ないようにしていた空を、今だけは窓から眺めていた。
やっぱり花音は、俺じゃ駄目なのかな…
ねぇ、花音は俺のことどう想ってたの?
ただの家族?
ただの弟?
ただの友達?
いつか、聴かせて欲しいと想ってた。
大人になって、それぞれが自分の道に進んだ時に、懐かしみながら聴きたかった。
でも、あの時に聴いておけばよかった…
まさか、こんなことになるなんて想ってもいなかったんだ─…。
ねぇ、もしあの頃大人にまで先延ばしせずに心のまま聴いてたら、キミは何て言ってくれたかな…?
海が見える小さな家。
小さな海の家だ。
時雨のおばあちゃんが切り盛りしている海の家。
ボロボロになった心は、おばあちゃんの許に勝手に向かっていた。
どうして俺の足がいつもそこに向かっていたのかは自分でも良く解らない。
でも、俺が信じられたのは決して親ではなく、おばあちゃんだった。
そして、俺も全く同じことを聴いたことがある…
迷子になった俺の心は、いつの間にかそんな言葉を呟いていた…
『ねぇ、おばあちゃん…。─…幸せって何なの…?』
苦しくて…
死んでしまいたくなる程、胸が痛くて…
…風によって斜めに降りつづける雨。
そこに、太陽は見られない…
蓮のために出来るだけ見ないようにしていた空を、今だけは窓から眺めていた。
やっぱり花音は、俺じゃ駄目なのかな…
ねぇ、花音は俺のことどう想ってたの?
ただの家族?
ただの弟?
ただの友達?
いつか、聴かせて欲しいと想ってた。
大人になって、それぞれが自分の道に進んだ時に、懐かしみながら聴きたかった。
でも、あの時に聴いておけばよかった…
まさか、こんなことになるなんて想ってもいなかったんだ─…。
ねぇ、もしあの頃大人にまで先延ばしせずに心のまま聴いてたら、キミは何て言ってくれたかな…?

