キミ色

そうじゃないと…
俺の心が持たない、、、。



でも、蓮は現実を俺に見せ付けたんだ。
蓮は、絶対に嘘なんかつかなかった。




「…やっぱり、本当なんだね─…」



下を向く蓮。
水を含むと、少し悪びれた様子を見せて海を見た。



「…ごめんね?探るつもりはなかったんだ、、」



目の前に見えるこの広大な海は、俺の傷を癒してくれますか…?



「時雨…?」


時雨以外あり得ないと想った。
だって、俺達2人だけしか知らない秘密なんだから。



「…うん。教えてくれたの。」



それを聴いて余計に何かが崩れていきそうになった。
時雨は、俺を苦しめるの…?


どうして時雨はそんなに平然と花音の話を出来るんだよ?
時雨の気持ちが理解できない、、。


心が蝕まれていく…
海の中を必死でもがき続けるように、俺の心はもがき出した。



逃げ道を探し続ける俺は、出口のない迷路に嵌ってしまったようだ。
目を瞑ると、真っ暗な視界に呑み込まれそうになる。