授業中は追い回すやつもいないし、休み時間も教室に居れば大した被害もなかった。
大導寺さんや明良、透もいたし、なにより…西園寺さんも…(苦笑)
最後の授業は音楽で移動教室だ。
皆何かしらの用事があるらしく、俺は愛希姫と2人で移動する。
「おーい、水城」
階段を降りる途中で西村先生に上から呼ばれた。
「今から音楽だろ?音楽の東先生に、これ持ってってくれないか?」
先生はひらひらと紙を振る。
「あ、はい。」
俺は階段を上がり、先生から紙を受け取る。
俺に紙を渡すと先生は礼を言って去っていった。
その間に愛希姫は階段の踊り場まで降りたようだった
…っ突然男子生徒が上から見ると死角になった所から愛希姫めがけて飛び出した。
「ッお嬢様危な…!」
俺は駆け寄り手を伸ばす
間に合わない…!

