「やめなよ。」
女の子の声が聞こえた。でも、遠くからだったから、僕は気がつかなかった。
「やめなって言ってるでしょ。」
さっきより大きな声だ。さすがに、ここまで大きいと気がつく。僕は声の方を見た。校庭のちょうど反対側から声が聞こえてきた。