「大きい…」
「それじゃ「でもね…!でも…」
南月の言葉を遮って翼は何かを伝えようとしている
きっとこんなとき、慎さんなら一緒に言葉を探してやるんだろうな…
しかしそんなに器用なわけではない南月は「思ってることを言っていいよ」と出来る限りのことを言ってあげる
彼女はギュッと目を瞑ると、スカートの裾を握り締める
「あのね…慎の好きは違うの。ぎゅ~ってしたり、もっとって思ったり…違うの…」
上手く言葉に表せない感情
それは
“恋”
に他ならない甘酸っぱい感情
そんな翼に南月はふわっと笑いかける
「翼…翼は慎さんのこと好きじゃないんだよ」
「え………?」

