社長の溺愛




は?


なんのことを言ってるんだよ



「毎日自分と闘ってるよ、夜なんかは地獄だね」



「………えぇ~……」



「なにが言いたいのかはっきりしろ」



「翼に……翼に大好きって可愛く言われませんでした?」



「言われましたけどなにか?」


「それで晴れて二人は立派な恋人に…?」



「は?なんで大好きが恋人になるんだよ」




あれ~?と顎に手を当てて考えこむ南月は

「翼だもんな…説明を足しておけば…せっかくの計画が…」とかなんとか



ぼそぼそとなにかを口走っている



不良が朝早くから考え込むって…何をしてるんだまったく




俺は腕時計に視線をやりつつ痺れを切らしたように言う


「簡潔に話せ、遅刻するぞ」



う~…と唸りをあげつつもそっちのほうが早いと思ったのだろう


南月は俺がいない間にたてた計画とやらを話はじめた


「えっとですね~…ーーー」