社長の溺愛




なんとか持ちこたえて冷静になろうとテーブルに手をついて頭を下げる



「慎……?」



心底心配そうな声で俺の様子を伺う翼



「なぁ、翼…」


「……なに?」


「明日なっちゃんに会おうか」



待て待て俺!!!



なんとも冷静な俺の脳はとんでもないことを命令した


明日会う?!



無理だな…俺キレる自信あるからな



会うなんて―――……




「うん、なっちゃんに言っとくね…」




えええぇぇえ……!!!



無理だって無理だ―――……




「ああ、幸弘にも言っておくから」




なに言ってんだよ俺!!!




地雷踏みまくりだろ、踏み潰してんだろ!