社長の溺愛




大人しくソファーに座り込む彼女



中止していた仕事を再開させつつ様子を伺う



「あのね、なっちゃんがね―――……」



「そっかぁ~なっちゃんって強いんだねぇ~」



「うん、なっちゃんね―――……」



「良かったねぇ~」





翼は終始『なっちゃん』の連発

オンパレード状態だ



なっちゃん…か、翼があまりにも瞳をキラキラとさせているからあまり詮索はできなかったが、なんにせよ良かった



心配していた友達ができたんだ、翼も嬉しそうだし



翼が嬉しいなら俺も嬉しくなる


なるべく自由に、好きなようにとさせているが学校の内部事情までは把握しきれない


だから翼の学校生活に対して少なからずの心配があった


でも、もう大丈夫だろう



翼がしきりに口に出すほど気に入る友達が出来たのなら



今度そのなっちゃんとやらに会ってみたいな……