社長の溺愛




だけど何が言いたいのかまったくわからない


翼はしばらく黙りこむと口を開いた



「慎はいつもベッドからでるでしょ…?」



「…………」



「起きてるから……、一緒に寝たいの…」



「…………」



「寝ないから…夜は一緒に寝て…?」




わかった…


わかったぞ…翼が何を伝えようとしているのか



確かに毎日一緒に寝ている俺たち


だがそれは俺の仕事が終わってからでしかない



早寝な翼は1人では寝れない


もちろん1人で寝かせるなんてことは俺にはできないわけで、翼を寝付かせるまでは一緒にベッドに入る


だけどそのあとは違う


俺には社長という仕事があるためそんな早寝をしていられない

仕方なく書斎に足を運ぶため、寝ている翼は1人で寝ていることになる




そして仕事が終わると翼のいるベッドに戻る



翼は知っていたんだ、夜中に俺がベッドからいないことを