それをちゃんと受け止めて腕に力を込める
しかし…こんなに人見知り?…になったとは思っていなかったな…
レンタル生活のときは事故防衛本能からか適応できていたんだな…
これも翼の本当の姿なんだ、人見知りなんて本気で猫だな
しかしこの調子じゃ翼をデザイン課になど預けられない
否、預けたくない…
いつものように翼を肩に乗せ片腕で抱っこすると、社長専用のチェアに寄りかかった
俺の脚を跨がせるように向かい合わせに座らせる
「翼…」
「……なに?」
座った状態で抱き締め直す
だから翼とはかなり密着していて、翼も温もりを求めてピタッと俺の胸板に身体をあずける
少々ムラムラしながら話を続ける
「仕事はこの部屋でやれよ?」
胸元から声がする
「………慎のお部屋?」
「あぁ、そうだよ」

