社長の溺愛




《じゃあ…どうするんだよ、警察か?それこそ…》


《あぁ、警察は使えない、なにせ宮下正二が付いてるからな…》


そうだ、宮下吉雄には正二(祖父)という大物政治家がついている

警察だって迂闊に手を出すことなんてできない


《なら…強行突破しか…》


《それじゃあ翼ちゃんに危険が及ぶかもしれない》



《…………》



じゃあどうすんだよ…


幸弘は拒否ばっかしやがって…なんかいい案でも


《俺に考えがある》



あ、あったのね…



《か、考えって?》


《ちょっとな、それより頼みがあるんだ》



それよりって…頼み?


《なんだよ、秘書から昇進とかか?》


《違ぇよ、ひとを連れてきてほしいんだ》



女か?並木か?藤崎か?



俺のなかでの幸弘に対してのイメージが悲惨すぎて、俺は冷静に行動できていることに気がついた


幸弘がいてくれたから…いい親友をもててよかった