「……だったら、直哉があたし以上にしっかりして、プラス頼りがいがある男になったらどう?」

「うっ……。こいつにはウカツな事言えないや。一言ったら十になって返ってくる」

危ない危ない、などと直哉はあたしから視線を外した。まるで危険物扱いだ。

それでもいつものように怒る気になれないのは、今がスゴく幸せだからだと思う。