「へぇ〜…」

「お前、ぜってー、信じてねぇだろ?」

「当たり前じゃん」

この見た目で、
“信じろ”って言うほうが、
無理だから。



「好きな女が、いるんだよ」

「…………へっ!?」

好きな女!?


「もう13年近く片想いだけどな」

そう言って森は、
自嘲気味に笑った。


「まじで一途なんだ…」

“キモッ!!”

危うく、喉まででかかった言葉を
慌てて飲みこんだ。