「…………」
………あっ…。
引いちゃった…?
「…………楓…?」
「…………バーカ」
コツン…と軽く
頭に手をあてられながら
そう言った楓。
「………………っ……」
そんなことにすら、
あたしの胸は高鳴り始める。
「………洗濯、してくるな」
今度は頭を
クシャクシャにされてから、
洗濯機を動かしに行った楓。
「……………////」
絶対あたし今、顔真っ赤。
楓が行ってくれてよかった…。
こんなの、照れてる顔なんて
楓に見られたくないもん…。
…………自分のことで
精一杯だったあたしは、
気づかなかった。
楓も照れてるなんて、
夢にも思わなかった―…。