「そんなに、オカシイ!?この格好!!」
そう、半ば…
ヤケクソ気味に叫ぶと。
「遥さん、綺麗ですよ」
いっくんがそう、言ってくれた。
「……………サンキュー…」
あたしは。
無意識だったけど。
その、“言葉”を、
待っていたのかもしれない…。
今のあたしには絶対にない、
“綺麗”という言葉を、
誰かに、
言ってもらいたかったんだー…。
“かわいい”じゃなくて、
“綺麗”ってー…。
「急に大人しくなりやがったな」
「ご注文はお決まりになりましたか?」
素直になってみよう。
お願い…。
今だけは…“女”に、
戻らせてください。
今圭ちゃんたちと、
いるときだけでいいから。
俺を…あたしを…
“女の子”にしてください―…。