「いらっしゃいませ、ご主人様何名様ですか?」


森の執事コスプレを見た途端、
よくわからない闘争心に燃え、
あたしは恥もクソも捨て去り、
完全に“メイド”に
なりきっていた。




…………少なくともあの二人が
ここに来るまでは。






「2名……様…です…ブプッ…」

必死に笑いをこらえ、
肩を揺らしながら、
そう答えた男が、二人。



………笑いてぇなら、
堂々と笑えばいいわ、
このクソバカ共め!!!!



「では、こちらへご案内しますね(^^)」

絶対今、あたしの顔は
ひきつってると思う…。



「ご指名は致しますか?」

ぜってー、すると思うし、
してほしくないけど。

規則だから仕方なく聞く。


「遥…ちゃんで」

………ほらなぁ!!!!

こうなること、
わかってんだよ!!!!

ハナっから!!!!!!