俺は家を出て神社の前を通る。


境内には桜の姿があった…。


何か持ってる…。



「あれは…」



桜が持ってたのはこの嵐で潰れるんじゃないかと思うような小さな花だった。


それも昔、月闇家と椎名家で育てていた向日葵の花だ。


「ごめんな…」



桜の頬の水滴は雨のせいなのか…それとも…。