「.....」 思わず目を逸らした その少年はこちらを見つめたまま 「はい」 落ちたままの荷物を拾い上げ あたしの座ってる横に 荷物を置いた 微かに目眩がする あたし、大丈夫かな この人が単純に怖い 誰か知らないから 暗いホームにたった2人だから 何が起こるかわからないから 余計怖くなってくる 「警戒しなくていいよ、別に」 「.......」 「家出?」 ひんやりする空気に口を開けないように あたしは何も答えなかった