おぼつかない足取りで歩いていると、保健室の前で廊下の壁にもたれかかって座り込んでいる一人の男子がいた ネクタイを見るかぎり一つ上の学年みたい こんな体調の悪い時に他人の心配なんか普段ならしないけど、あたしはその人の前にしゃがみ込み声をかけた 「大丈夫…ですか?」 「…」 「…動けないんですか?」 「…」