由里ちゃんは一瞬、怪訝そうな顔を見せたけど、コクンと頷く。 「あのね。」 時間は遡って1時間前 「椎菜」 そう呼ばれ振り返ると 壁にもたれかかれ、「おいで」と手招きする廉 あたしは、小走りに歩み寄るとポケットから何かを取り出しそれをあたしに差し出す