クラクラと視界が揺れる。 おかしくなりそう。 「椎菜……」 そうあたしの名前を呼ぶ。 「廉……っ」 何度も何度も角度を変えては、触れ合う長いキス。 これ以上続いたら、酸素不足になって死んじゃうよ 意識が薄れて後ろへ、倒れそうになったとき、廉の腕が腰に回ってあたしを支えてくれた。 そのはずみでわずかに唇が離れて、あたしは廉に言った。 「……待って」