夏休みの終わりかけのある日、男の子は山梨のおじいちゃんの家から戻ってきました。
男の子は、家族が止めるのも聞かずに、車から降りるといちもくさんに畳ヶ池に向かいました。
池には誰が捨てたのかわかりませんが、色々なゴミが捨ててありあたり一面がゴミだらけになっていました。
男の子は泣きながらゴミを拾い自分が、山梨へ泊りに行ってしまった事を、何度も!何度も!謝りながら河童の姿を捜しました。
しかし河童の姿は見当たりません。
周りに見えるのは・・・
空き缶、コンビニのビニール袋、空になったお弁当箱、いらなくなったテレビ、ソファー
、こわれた本棚、切れた釣り糸・・・
男の子は両手いっぱいのゴミを抱き抱え大きな声で泣きました。
その日以来、男の子は『河童はいる』
などと二度と言わなくなりました・・・