今更過去を悔いたって、仕方がない。もうどうすることも出来ない。 だって、過去に戻ることなんか出来るわけがないのだから。 そんなこと、わかりきっているのに。 どうしてこんなにも焦がれる? 再会など出来ないとわかっているのに何故まだ期待している? 馬鹿馬鹿しくて、笑える。 俺は裏切られたんだ。テレビの画面の中で、愛想笑いを繰り返しているあの女に。 畜生、畜生、畜生。 苛ついて、離れない。 あの女の声が、顔が、仕草が。 頭の奥に強く残って、消えない。拭いきれない。