たとえ結ばれなくても。




だけど、自分の気持ちを自覚したとしたって、どうすることも出来ない。



夕夏は、もう遠すぎる存在なのだ。



もう、決して俺の手では届かない位置にいる。



どんなに求めたって、手に入らない。




「……はぁ。」



大きく溜め息を吐き、前を見据えた。



別に、元に戻りたいわけじゃない。どうしたいとか、具体的に何かを求めているわけでもない。



ただ、好きなのだ。



想っているだけで十分。



画面越しでもいい。アイツの姿が見れるのなら、何でもいい。