『落ち着け。落ち着けよ』 そう言って、勝田は俺を押さえた。 その目は、狂った俺を無理矢理とめる、怖い目ではなく。 俺と一緒に闘っていってやるよ、といった、 決意をかためた強い強い目であった。 「そんな人生いらない。死んでやる……」 花瓶の破片を片手に、自分の首もとへ持っていった。 俺は、人が傷つくのが嫌いだった。 だから今も。あの時も。 俺は俺自身にその刃を向けた。 しかし今回も―――――