そうこうしていると、もうすぐ待ち合わせの時間だ。 大人気のラーメンが食べられる。 ただそれだけしか頭にはなかったんだ。 冷たい風が吹き抜けて。 一粒の、水が地面に落ちた。 それは雨ではなくて、人がつくりだすもの。 誰のものか、そんなのはわからない。 その水は、落ちては乾き、落ちては乾き。 【誰かを想う人】のものだった。