そう思った一瞬。 ぱっと、目があったような気がした。 ほんの一瞬にすぎなかったけれど。 あいつも気づかないような、コンマ単位の時間で。 こんなことつい最近まではありえなかったのに。 あの日、話したおかげかもしれない。 亜実の、 変わっていない笑顔―――――――