『元気ですか?……がんばってる?』 「もちろん。亜実も、がんばってる?」 『うん、がんばってるよ!!』 何を、とは言わずに。 ただがんばってるよ、と言った。 夢みたいだ。こんな普通の会話をしているだなんて。 今まで、なんとなく気まずくて会話なんかかわせなかった。 けど今ここで、会話をしている。 「どっか行くの?」 『ちょっと、ねっ』 彼女は笑った。