その、以前の俺だって。 亜実が引き出してくれたものだ。 今、こうしている間の俺も、 亜実の大好きだった俺。 『できる限り協力する。もうすぐ、新学期だろ。 ―――――学校では耐えろ。ここへ来たら、好きなだけ吐き出すんだ』 「ああ。ありがとな」 どんな辛いことがあろうと。苦しかろうと。 学校では、必死に耐えると決意した。 そして。 担当者の、活田の前では、それを吐き出せと――――― そうして、まずは“抑える”ことを覚えるんだ。 それが、 俺の第一段階であった。