君との出会いはまだ暑い、9月の始まり。



「おーい、起きろ!今から先生から大事な話がある。」


いきなり担任の藤が大声をだした。




「ん〜。」


「ん〜、じゃねぇよ馬鹿健!」


「何なの〜藤!」
紗理奈が可愛い声で言った。

紗理奈は藤に1年の時から片思いをしている。



「今日から転校生がくるぞ。しかも、女だ。」



教室がざわめく。



「ほらー、入れっ。」
藤が転校生を呼びにドアをあけた。



なかなか入ってこない。


「あ。校長室においてきてしまった。」

どっと教室に笑いがおこった。



藤はパタパタと走って校長室に向かっていった。