俺はさっきの子達が言っていた空き教室に向かった。
頼む、勘違いであってくれ。
空き教室は近かった。
窓にはスモークがかかっていて、中の様子をうかがうことはできない。
そっと壁に耳をついた。
<少しは何か言ったら?>
香織とかゆう女の冷たい声が聞こえた。
<香織、もういいって。>
亜美か?
相手が誰にしろ、ヤバいことは間違いない。
どこから入ろう。
ドアは鍵がかかってるみたいだし。
しかし、この際仕方ない。
俺はドアから少し距離をとってかまえた。
タタッ―ドン!!
勢いよく体当たりすると、ドアは意外にも簡単にあいた。

