力をだしきる。
やっとぬいた。
「悪いな、田原!お前たちの愛より、俺達の友情のほうが深かったみたいだっ。」
そう言い残してゴールテープをきった。
わぁっ
一気に歓声があがった。
ゆっくりと愛美をおろす。
「っしゃぁぁぁぁ!!」
俺は寝転んで叫んだ。
すぐに紗理奈と大吾とわんちゃんがかけよってきた。
「健、最高!!カッコよすぎ!」
紗理奈はキャーキャー言っている。
「いいとこもってかれた〜!」
大吾は悔しそうにした。
「お前でも考えるもんだな。」
わんちゃんは冷静だった。
愛美は―
顔を真っ赤にして立っていた。

