校舎を走りまわってると、紗理奈を見つけた。 「紗理奈!」 紗理奈の肩をがっしりつかむ。 きゃっと紗理奈が悲鳴をあげた。 「愛美知らねーか!?」 「健!びっくりしたぁ。実はあたしも探してんの!愛美、リレーすっぽかしちゃって…。」 すっぽかし? やっぱりこの前言ってたことが理由? 「後は俺が探す!お前次出番だろ。」 「そうだった!健お願いね。」 くそっ。 どこだ?愛美… 愛美のことだから、いくらでたくないにしても体育祭を気にしないはずがない。 あそこか? 俺は再び走った。