体育祭もあと残りわずかな競技となった。 俺も残すは二人三脚となった。 しかし、ひとつだけ気がかりなことがあった。 体育祭中、愛美を見かけなかった。 俺も係の仕事があったから、探す暇はなかったが、もうすぐ二人三脚だ。 仕事を他の奴におしつけて、愛美を探すことにした。 まさか帰ったりしてないよな? 愛美の言葉がひっかかる。 ―体育祭、乗り気じゃないかも― ―これ以上思い出なんていらない― 俺は足を速めた。 嫌な予感がする。