パチッ
おでこのひんやりとした感覚で起きた。
おでこの上の物をとると、苺柄のタオル。
「あ、目覚めた?」
愛美の方を見ると、ポニーテールにしていた。
「可愛い…」
なんでそんなことを言ったのか…
赤くなる愛美を見て、自分でもハッと気付いた。
しばらく沈黙が続いている。
「あ…あのね。ジュース買って戻ったら、なんかきつそうだったから…。これ、健ちゃんのジュース。」
そう言って愛美はりんごジュースを渡してきた。
苺ジュースを飲んでいる愛美がすごく愛しかった。
初めてだ。
人にこんな気持ち抱いたの。
今までそれなりに好きな人もいたけど、こんなに愛しく思ったことはない。

