愛してるんだよ。

本当は、どうやって渡すかもドキドキしながら考えてる癖に、嘘ばかりが口をつく。




『そっかぁ、何をあげるの?』



「ピアス…」



『矢倉君って穴あけてたっけ?』



「あけてない。つけないなら、私がつけるし。」



『サクちゃんも穴あけてないじゃん』



「あけるよ、そのうちね。」



ブラブラ街をまわると、ピアスや、アクセサリーのお店を見つけた。



「青い石…」



“ピアスをお探しですか?”



と店員が話しかけてきた。



人と話す事に慣れていないから、買い物はあまり好きじゃなかった。こうやって寄ってくる店員が苦手だから。