『一刃?』



聞き覚えのある声が後ろから聞こえて振り向いた



「葉さん、わざわざ寒いのにすいません」



軽く頭を下げると、葉さんは少し笑いながら



『寒いのは、お前の方が辛いだろう』



そう言いながら、マフラーを外して席に着いた。



「話って?」



『んー、話ってか、今一葉が実家に帰ってるよってお知らせ?』



予想外の発言に、真っ青になっていく葉さん



外したマフラーを掴んで走り出そうとした。



「葉さん!!ダメだよ。」



『ダメって!!今の一花は…』



そう言って言葉に詰まる葉さん