愛してるんだよ。

『一葉、やめろ。』



知らない間に、一刃がうちに入ってきて一葉を止めていた。



「カズ…」



『どうあっても、そんな暴言を親に吐いちゃダメだ。』



と、諭すように言う一刃。



本来、俺が言うべき言葉なのに…



そんな言葉すら、浮かんで来なかった自分は一葉の何だというのだろう?



“親”と思って貰える事も間違いのように思えた。



「っく…うるさい…」



涙を流して、一刃にしがみついている一葉。



もう…



謝る言葉も出て来なかった。