愛してるんだよ。

「なんだ?」



『一葉、このままじゃ壊れるよ。』



そう言った瞳は俺に対する怒りがくすぶっていた。



「…一葉、何か言ったのか?」



『何か?言うわけない。聞いたって絶対口割らないよ。だから心配だったんだ…一番辛い事は口にしない奴だから。』



口調は冷静だが、本当は俺を怒鳴りつけたくて仕方ないのだろう。



握った拳が震えている。



「一刃…」



『高校に入ったら、“俺”と一緒に住まわせて欲しい。』



そう言った時は少し驚いたが、一刃が“俺”と言ったのは初めてで…



自分に何かを誓ったように見えた。