愛してるんだよ。

一花が書く詩は、優しい純愛などのテーマが多い。



詩を口ずさみながら作るから、それを聞くのは大好きで…いつもの一花から想像できない位楽しげに歌う。




でも…この詩は…



読んだ途端に一花に会わなくてはと思った。



上着を羽織るのも忘れて走り出す



走っている最中に、頭の中で詩が流れた。





 何も言わなくても
 伝わってると思ってた こんな私を
 好きだという
 あなただから
 でも…
 思い上がりだった?
 都合の良い事ばかり
 望んで…ゴメン
 涙が伝う
 私じゃない
 誰かを触れた手で
 抱きしめないで
 声に出せないけれど
 愛してるけれど
 泣きたいよ。