愛してるんだよ。

自宅の玄関前に立って、足がすくんでしまうようになったのは、一花が車にひかれたあの日から。



俺のせいで、一花の心は傷ついて、一葉の心は傾いた。



あの日、何故あまり飲めもしない酒を馬鹿みたいに飲んだのか…



仕事が思うようにはかどらなくて、気分転換しようと思っただけなのに…



記憶が無くなるまで飲んだ俺が、朝起きて目にしたものは、一花じゃないまったく知らない裸の女。



頼むから…夢であって欲しいと思った。



この胸に抱くのは一花だけと決めていたのに、どうしてこんな事をしてしまったんだ?



自問自答を繰り返したって、起こった出来事をなかった事には出来なかった。