愛してるんだよ。

「繊細…だな。」



『はい。でも………誰でも側にいて大丈夫な相手なら俺は惹かれなかった。』



親にも愛されて、他人にも程良く愛されて…それでも何か足りない欲張りな俺の目の前に現れたのが一葉だったんだ。



『好きじゃないんです…でも、その先の言葉を知ってるのは、多分先生だけですから、誰にも言っちゃダメですよ?』




「約束は出来んなぁ」




『大丈夫ですよ、先生は言いません。っとそう信じさせて貰います。俺が人を信じる事なんて滅多にないんですよ?だから…』



と中途半端に言い残し、意味あり気に笑って保健室を出て言った



「恐ろしいヤツ」



自分にしか聞こえない声を、こんなにもうまく使うヤツなんて旦那以外いなかった



アイツは確かにこう言った



“だから…裏切ったら許しません。ずっと…末代まで…”



と…