「あっ、髪に糸屑付いてる……」


「えっ…どこ?」


相沢は正面に立つと私の髪の毛に触れた。
相沢の声が真上から聞こえる。
うるさいくらい鼓動が速くなる。


「取れたよ。」

「…ありがと」



相沢に私の鼓動が聞こえないように、相沢を押し返した。