「王女!?」

いきなり大将のお出まし!?

「そうだよ。ゴメンね、こんなとこに閉じ込めちゃって。もう少しだけ我慢して。すぐ出してあげるから。」

声と口調しか分からないけど、まだ幼さの残る少女である事は十分に推測できる。

それにしても、国のボスがこんな薄汚い地下牢に、どうして来た?

「なんのつもりなの?私達になんの用かしら?」

「知りたい?うふふ♪」

腹立つ。無邪気な感じがむかつく。

でも彼女は続ける。

「王女を探して。私はここから絶対に出なくちゃいけないの。」

はい?

「じゃあね、もう行かなきゃ。大臣達がうるさいから。」

タタタッと元気良く足音が遠ざかって行く。

私達2人は、訳が分からす顔を見合わせ、途方に暮れた。