「未来の国?」

オリガミを出て、体が元に戻った頃、アケビから行き先を聞かされた。

ちなみに今、アケビは顔に傷の走っている、ゴツくて強そうで百戦錬磨の戦士みたいなオッサンに変身している。

仕方ないからついてってやるよ、なんて言って無理やりついて来てくれた。

サルビアも、私の肩に乗って何かを歌っている。

正直旅に出るなんていっても、何をすればいいのかわからないから、すごく心強い。

辺りには緑豊かな平原が広がり、燦々と太陽の光が降り注ぐ。幸先のいい旅立ちだ。

「一応言っとくけど、別にドラえもんがいるとかUFOが飛んでるとかそういうとこじゃないからな。」

「じゃあどういうところ?」

危ない。

そういうとこ想像してた。

言ったら多分バカにされてたな。

「聞きたいか?」

もったいつけんなコノヤロ。

まだ話を引っ張って遊びたい、というような顔のアケビを遮って、サルビアが教えてくれた。

「あの国はね、未来を見通す巫女が治めている、神秘の国なのよ。」