昔々、とあるトラベラーのお話です。

そのトラベラーは賭けに負け、ファンタジアをさまよっていました。

ちょっとした不注意。

それには不釣り合いな深い絶望。

歩いて歩いて、彼は5人のトラベラーと、白黒ピエロを見つけました。

トラベラー達は、喜んでいました。

幸せそうでした。

ちょうど、ゲームをクリアして、現世に帰るところだったのです。

彼は腹を立てました。

悔しかったのです。

悲しかったのです。

気に入らなかったのです。

自分は終わる事のない追放の旅を、たった独りで続けているというのに。

「憎いでしょう?」

ピエロは彼に問いかけました。

「ゲームに復活するチャンスをあげましょう。カンタンです☆

トラベラーを殺せばいい。

アナタが望んでいる事でもあるでショ?」

彼は再び賭けに乗った。

自らをリヴァイアと名乗り、片っ端からトラベラーを襲った。

100人。

それがピエロの出した条件。

それが達成できれば、ゲームに戻れる。

リヴァイアに殺されたトラベラーもリヴァイアになり、魔物はどんどん増えていく。

リヴァイアの意味は『嫉妬』

彼は気に入らなかったのです。

絶望の中にいる自分には目もくれず、希望を胸に進んでいくトラベラー達が。

そうして彼らは生まれ、虎視眈々とトラベラーを狙っています。