「汝、ここに誓え。

いかなる時も希望を捨てぬと。

絶望に打ち勝つと。」

「うん、誓う。絶対だよ。」

なんか、結婚式の誓いの言葉みたいで照れくさい。

一瞬、しるしがチカッと光った。そっと撫でてみたら、完全に皮膚と一体化している。

「これでおぬしは、晴れて探し人の森の一員。励めよ。」

にぃ、とノコギリソウは優しげに笑う。

「お友達、早く見つけなきゃね。今のところは、それらしい子はギルドにいない。トラベラーが集まるギルドはココだけ。その子達はきっと、まだ独りでいるわ。」

サルビアは深刻そうに眉をひそめる。

なにか危ない事があるんだろうか?

私の場合、最初にアケビと会ったから、ギルド以外の事はわからない。

「急がねばならぬ。手遅れになれば『リヴァイア』が来る。」

「リヴァイア?」

「左様、トラベラーの天敵だ。」