不思議だ。

建物の壁は小さくちぎられた千代紙の層で、窓は半透明なセロファン、装飾は細かい細工で丁寧に折られている。

広場にある噴水も、折り紙なのに濡れて湿ってヨレヨレにならないと思ったら、水まで紙で折られていた。

「…」

「すげぇだろ。ギルドはこの町の中央にあるんだ。」

「…」

「俺も初めはびびったなぁ~。食いもんまで紙なんだぜ。まぁ、口にいれたら普通の味なんだけどさ。」

「…」

「慣れれば結構面白いぞ♪公園のハトまで紙だった時はアゴ外れるかと思ったけどな。」

「…ハトっていうか…」

「ん?どした?」

「どした?じゃない!私達まで紙になってるじゃん!ナニコレ!?」