一番星に祈る





しばらくいつものやりとりをして、電話を切った。


それから俺はなぜか、今日俺に告ってきた中川のことを思い出していた。



あいつの涙…

思いがけない、ありがとう…

走り去るあいつの背中…



頭から離れねぇ。

どうしちまったんだ?俺…。


女のことを考えるなんて、いつもの俺ならありえねぇのに。

俺らしくねぇな。