自殺衝動×愛されたい


その瞬間、本当はものすごく

ものすごく寂しい気持ちになった。


でも顔には出さなかった。



「俺、彼女…いるよ?」

そういって困った顔をした。



さっきまで私の手を

握ってくれていた手で、

彼は頭をなでた。

「ごめんね?

 だから惚れちゃだめだよ。」



そういってまた手を握って、

何事もなかったかのように

私を店の中へと連れこんだ。